こんにちは、GEEQです。
去年、業界最高峰のノイズキャンセリング性能を誇るワイヤレスヘッドホン、ソニー「WH-1000XM2」をレビューしたのですが、早くも後継機種となる「WH-1000XM3」が発売されました。
発売日には間に合わなかったものの、入手して約1ヶ月、鳴らし込みをしつつじっくり使ってみました。
圧倒的なノイズキャンセリング性能をはじめ元々完成度が非常に高かった先代のWH-1000XM2からどう変わったのか、
①外観
②使い勝手
③音(ノイズキャンセリング性能・音質)
の3つのテーマで比較し、進化したポイントをレビューしたいと思います!
- 【先代と徹底比較!外観編】
- 【先代と徹底比較!使い勝手編】
- 【先代と徹底比較!音(ノイズキャンセリング・音質)編】
- WH-1000XM3はノイキャンヘッドホンの到達点!しかしこれから買うなら完成度も高く価格の下がったM2も狙い目。
【先代と徹底比較!外観編】
▲こちらが最新のWH-1000XM3です。ぱっと見では「…どこが変わったんだ?」という感じ。
▲ここからは並べて比較したいと思います。
左がM3、右が先代のM2です。こうして見るとカラーリングなどにも細かな違いがわかります。
そしてヘッドバンドの形状に注目。やや幅広だったM2に比べ、よりスリムな形状へ変更。これによりフィット感が増しただけでなく、頭でっかちに見えた装着時のシルエットがよりスマートになりました。
▲シボ加工が施されていたハウジングはサラッとした表面に変更。
高級感はシボ加工の方がある気がしますが、曲送りなどのタッチ操作は引っ掛かりのないM3の方が格段にしやすくなっています。
▲金属剥き出しだったバンドは合皮で覆われました。
イヤーパッドもより低反発なものに改良され、着け心地も改善されています。より長時間装着していても疲れにくくなりました。
▲重量も約20グラム軽量化されました。
20グラムとは言えケースから取り出す時点で「あ、軽い!」と分かるくらいの変化です。頭に装着すると尚更体感出来ます。
このように細かな部材変更や軽量化により、見た目以上に装着感は大きく向上しています。
【先代と徹底比較!使い勝手編】
使い勝手の面で個人的に嬉しかったのが以下の2つ。
①充電端子がUSB type-Cに変更
②Bluetooth接続がなくても電源OFFにならないよう設定可能
という細かな変更。
▲M2はmicro USB端子での充電でしたが、M3は遂にUSB type-Cに変更されました。
スマートフォンと統一出来るので机上のケーブルが減る上に、10分間の充電で5時間使えるクイックチャージ機能が使えるようになりました。
▲M2ではBluetooth接続が切断されると自動で電源OFF=ノイズキャンセリングもオフになってしまいましたが、M3ではオフにならないよう設定出来るようになりました。
音楽を聞かず集中したい時、単純な耳栓代わりに使いたい時には非常に便利です。
【先代と徹底比較!音(ノイズキャンセリング・音質)編】
肝心の「音」に関しては、まずノイズキャンセリング性能が大きく向上していると感じました。
正直M2でも十分満足していますが、M3では新たに「QN1」という専用のプロセッサーを開発して載せるという力の入りようです。
ソニーによれば従来の4倍の処理性能ということですが、ノイキャン性能が単純に4倍になる訳ではありません(^_^;)
M2と比較して特に優れていると感じたのは「人の話し声」を打ち消す力です。
自動車やエアコン、飛行機の機内の音はM2でもかなり打ち消しますが、周囲の会話など人の声は低減されるものの拾っていました。
しかしM3ではかなり改善されたようで、主に高い声(女性や子供の声)がうっすら聞こえる程度に感じます。もちろん限度はありますけどね。
次に音質です。
もしかしたらここは評価が分かれるところで、「良くなった・悪くなった」ではなく、音の傾向がM2とM3では少し違うと感じました。
実は珍しく発売前に銀座のソニーストアで先行試聴に行ったのですが、第一印象は
「あれ?何か音が元気過ぎるぞ???」
というもの。
ドンシャリだとか低音が効きすぎだとかそういうことではなく、音が厚い、もしくは太いという感じ。良く言えば明朗、悪く言えば主張が強いというところでしょうか。
M2まではお馴染みのフルデジタルアンプである「S-Master HX」が搭載されていましたが、M3には搭載されず、代わりにQN1プロセッサーに内蔵された新たなDAC・ヘッドホンアンプが使われています。
この辺りが音の傾向が変わったと感じた原因かもしれません。
とは言え繰り返しになりますがこれは良いか悪いかということではなく、単純に好みかそうでないかになりますし、一ヶ月使ってみた現在ではクリアながらもよりマイルドな音に変わってきたような気もするので個人的には問題ないです。
心配な人はぜひ一度展示機などで試聴してみましょう。
WH-1000XM3はノイキャンヘッドホンの到達点!しかしこれから買うなら完成度も高く価格の下がったM2も狙い目。
M2とM3を比較して、「買い替えて良かった!」と思う部分は簡単にまとめると以下の3つです。
①軽量化や部材の変更による装着性の大幅な向上
②端子の変更や設定追加など細かな使い勝手のブラッシュアップ
③新型QN-1プロセッサーによるノイズキャンセリング性能の強化
個人的には①と②だけでも買い替えた甲斐があったと思います。
③ももちろん嬉しいですがM2も十分優秀なだけに悩ましいところ。それだけM2のノイキャンを初めて体験した時の感動は大きかったんですよね。
兎にも角にも業界最高クラスの性能を求めるのであればM3は間違いなくおすすめできるヘッドホンです。
しかしこれから初めてのノイズキャンセリングヘッドホンを買うという人には型落ちになり実売価格が下がってきたM2も狙い目と言えます。上記の3点を妥協出来るなら申し分のない機種だと思います。
…大げさだと怒られるかもしれませんが敢えて言わせて下さい。
ワイヤレスノイキャンヘッドホンはとてつもなくQOLが上がる製品だと思います。
ぜひお試しあれ!
▼先代のWH-1000XM2のレビューはこちらです(*^^*)
本日はここまで読んでくださりありがとうございました!